グランドゴルフを始めたばかりの方や、なかなかスコアが伸びずに悩んでいる方はいらっしゃいませんか。「ボールがまっすぐ飛ばない」「距離感がつかめない」といった悩みは、正しい打ち方を身につけることで解決できるかもしれません。
この記事では、グランドゴルフの基本的な打ち方から、スコアアップに直結する応用テクニックまで、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説していきます。正しい構え方、安定したスイング、状況に応じた打ち分け方をマスターすれば、プレーがもっと楽しくなること間違いなしです。
さあ、一緒に基本から見直して、自信を持ってプレーを楽しみましょう!
グランドゴルフの基本的な打ち方と構え方
グランドゴルフは、誰でも気軽に楽しめる生涯スポーツですが、スコアアップを目指すには、まず正しい打ち方の基本を身につけることがとても大切です。安定したフォームが身につけば、ボールをまっすぐ飛ばせるようになり、距離のコントロールもしやすくなります。 ここでは、すべてのショットの土台となる「構え方(アドレス)」について、3つのステップに分けて詳しく見ていきましょう。
正しいクラブの握り方(グリップ)
グランドゴルフの打ち方において、クラブと体を繋ぐ唯一の接点であるグリップ(握り方)は非常に重要です。強く握りすぎると手首の動きが硬くなり、スムーズなスイングの妨げになってしまいます。
グリップにはいくつかの種類がありますが、初心者の方におすすめなのは、両手の指が離れないように握る方法です。具体的には、左手(右利きの場合)を先に握り、その上から右手を添えるように重ねて握ります。 このとき、両方の親指はクラブの真上にまっすぐ置くように意識しましょう。
正しいグリップのポイントは以下の通りです。
| ポイント | 解説 |
|---|---|
| 力の入れすぎに注意 | 手首を柔らかく使えるように、リラックスして握ります。 |
| 両手の一体感 | 両手が離れないようにすることで、クラブをコントロールしやすくなります。 |
| 親指の位置 | 両手の親指をクラブの真上に置くことで、フェース(打球面)の向きを安定させます。 |
特に利き手である右手に力が入りすぎると、打球が左右にぶれる原因になります。右手はクラブをコントロールするためのサポート役と意識し、左手とバランスよく動かすことが、安定したショットへの第一歩です。
安定感を生む足の開き方(スタンス)
次に重要なのが、ショットの安定性を大きく左右するスタンス(足の構え方)です。正しいスタンスは、バランスの良いスイングを生み出し、ショットの精度を高めるための土台となります。
足の向きは、打ちたい方向(ターゲット)に対して両足を平行に置くのが基本です。 これを「スクエアスタンス」と呼びます。 体重は左右の足に均等にかけるように意識しましょう。 どちらか一方に体重が偏ると、スイングの軸がぶれてしまい、ミスショットの原因となります。
ボールの位置については、スタンスの真ん中から左足かかとの延長線上あたりに置くのが一般的です。 ただし、これはあくまで目安であり、ご自身の身長や腕の長さに合わせて、最も振りやすいと感じる位置を見つけることが大切です。練習を重ねながら、自分にとって最適なボールの位置を探してみてください。
正しい姿勢の作り方(アドレス)
グリップとスタンスが決まったら、最後にアドレス(ボールを打つための姿勢)を整えます。正しいアドレスは、スムーズなスイング軌道を作り出し、ボールに正確に力を伝えるために不可欠です。
まず、背筋を伸ばし、股関節から軽く前傾姿勢をとります。 このとき、猫背にならないように注意しましょう。 膝は軽く曲げ、どっしりと構えることで下半身が安定します。 腕は力を抜いて、自然にだらりと垂らした位置でクラブを構えます。
ボールと体の距離は、クラブを構えたときに、グリップエンド(握り部分の端)と自分の体の間にこぶしが一つ入るくらいが目安です。 近すぎても遠すぎてもスムーズなスイングの妨げになるため、自然でリラックスできる距離感を保つことが重要です。アドレスが完成したら、いよいよスイングに入ります。
スコアを伸ばすスイングの基本

正しい構え方ができたら、次は実際にボールを打つためのスイングです。グランドゴルフのスイングは、ゴルフのように力いっぱい振る必要はありません。 むしろ、力みをなくし、リラックスしてクラブを振ることがスコアアップに繋がります。 ここでは、安定したショットを生み出すスイングの基本を3つのポイントに分けて解説します。
時計の文字盤を意識したスイング幅
グランドゴルフで最も重要な要素の一つが距離感です。狙った距離にボールを運ぶためには、スイングの振り幅で距離を調整する感覚を身につけることが効果的です。
具体的には、自分の体を時計の中心に見立て、バックスイング(クラブを後ろに引く動作)の頂点を時計の時刻に例えて振り幅を決めます。
| 振り幅の目安 | 距離のイメージ |
|---|---|
| 7時 | 短い距離のパッティング |
| 8時 | 15m程度のショット |
| 9時 | 30m〜50mのショット |
例えば、15mの距離なら「8時」、30mなら「9時」までバックスイングするといったように、自分なりの基準を作るのです。 このとき、打つ力は常に一定に保つことを意識します。 毎回同じ力加減で、振り幅だけを変えることで、ショットの再現性が高まり、安定した距離感を養うことができます。
正確なショットを生む体の使い方
手だけでクラブを振る「手打ち」は、方向性が安定せず、飛距離も出ないためミスショットの大きな原因となります。正確なショットを打つためには、体全体を使ってスイングすることが重要です。
スイングの基本は、肩と腕で作った三角形を崩さずに、体を軸にして回転させる「振り子運動」のイメージです。
- テークバック(クラブを引く動作): 肩と腰をゆっくりと回転させながら、クラブを後ろに引きます。 このとき、頭が動かないように意識することがポイントです。
- ダウンスイング(クラブを振り下ろす動作): 今度は左足に体重を移動させながら、腰と肩を回転させてクラブを振り下ろします。
- インパクト(ボールを打つ瞬間): クラブのフェース(打球面)がボールに対して直角になるように意識して、ボールの芯を捉えます。 インパクトの瞬間はグリップを少し締め、ボールをしっかりと見続けることが大切です。
この一連の動作をスムーズに行うことで、手打ちを防ぎ、体全体の力を使った安定したショットが打てるようになります。
フォロースルーで方向性を安定させる
ボールを打ち終わった後のフォロースルーも、ショットの方向性を安定させる上で非常に重要な動作です。インパクトでスイングを止めてしまうのではなく、打ちたい方向に向かってクラブを自然に振り抜くことを意識しましょう。
特に、長い距離を打ちたい場合は、フォロースルーを大きめに取ることを意識すると良いでしょう。 逆に、短い距離のアプローチやパッティングでは、フォロースルーを抑えることで距離感を調整します。
スイングのフィニッシュ(終わり)では、体がふらつかないようにしっかりとバランスを保つことも大切です。 これにより、スイング全体の軸が安定し、ショットの再現性が高まります。ボールを打った後もすぐには顔を上げず(ヘッドアップしない)、ボールの行方を目で追うようにすると、体の軸がブレにくくなります。
状況に応じた打ち方のテクニック
グランドゴルフのスコアをまとめるには、基本的なショットだけでなく、コースの状況に応じた打ち方を使い分ける技術も必要になります。特に、ホールポストに近づけるための「アプローチショット」と、最後のカップインを決める「パッティング」はスコアに直結する重要なショットです。 ここでは、状況別の打ち方のテクニックについて解説します。
距離を合わせるアプローチショット
2打目以降、ホールポストにボールを近づけるためのショットをアプローチショットと呼びます。 アプローチでいかにピンに寄せられるかが、スコアメイクのポイントとなります。
アプローチショットで最も重要なのは、正確な距離感です。ここでも、スイングの基本で解説した「時計の文字盤を意識したスイング幅」が役立ちます。 短い距離であればあるほど、振り幅を小さくし、繊細なコントロールが求められます。
例えば、
- 通常のスタンス: 10m
- 少し狭いスタンス: 5m
- 足をそろえるくらい狭いスタンス: 2〜3m
このように、自分なりの基準を作っておくと、様々な距離に柔軟に対応できるようになります。ボールを高く上げる必要はないので、地面を転がして寄せていくイメージで打ちましょう。
カップインを狙うパッティング
グリーン周りからの最後の1打、パッティングはスコアを決定づける最も重要なショットです。ここでは力よりも正確性が求められます。
パッティングの基本は、肩と腕で作る五角形を意識し、それを崩さずに振り子のようにストロークすることです。手首を使いすぎると、フェースの向きが変わりやすくなり、狙った方向に打ち出せなくなります。
一方、4m以上の長い距離のパッティングでは、フォロースルーを低く、長く出すことを意識すると、ボールの転がりが良くなり距離感を合わせやすくなります。
パッティングを成功させるためのポイントは以下の通りです。
- ラインを読む: ホールポストまでの地面の傾斜や芝の状態をよく観察します。
- まっすぐ構える: クラブのフェースを狙いたい方向に直角に合わせます。
- 振り子のイメージ: 肩を支点にして、まっすぐ引いて、まっすぐ打ち出します。
- 頭を動かさない: インパクトの前後で頭が動くと、打点がずれてしまいます。ボールを打ち終わるまで、しっかりとボールがあった場所を見続けましょう。
覚えておきたい特殊な打ち方
グランドゴルフには、基本的なショット以外にも、状況に応じて役立つ特殊な打ち方がいくつかあります。これらを覚えておくと、プレーの幅が広がり、難しい状況からでもスコアをまとめられるようになります。
一つは、ランニングショットです。これは、ボールをあまり上げずに、地面を転がして距離を稼ぐ打ち方です。芝が短い平坦な場所や、風が強い日などに有効です。打ち方はパッティングに似ていますが、少し大きめの振り幅で打ちます。ボールをスタンスの右足寄りに置くと、より低く転がるボールが打ちやすくなります。
もう一つは、少し応用的なテクニックになりますが、障害物を越えたいときなどに使うロブショットです。ボールを少し左足寄りに置き、クラブのフェースを少し上向きに開いて構えます。 そして、ボールの下をすくい上げるようにスイングすることで、ボールを高く上げることができます。 ただし、難易度が高く、失敗すると大きなミスに繋がる可能性もあるため、十分な練習が必要です。初心者のうちは、まず基本的なショットを確実にマスターすることを優先しましょう。
スコアアップのための練習方法
グランドゴルフが上達するためには、正しい打ち方を理解するだけでなく、それを体に覚えさせるための反復練習が不可欠です。 しかし、いつでもコースに出て練習できるわけではありません。ここでは、自宅や近所の公園など、場所を選ばずにできる効果的な練習方法をご紹介します。
自宅でできるパター練習
スコアの半分近くを占めるとも言われるパッティングは、自宅での練習が非常に効果的です。 パターマットがなくても、カーペットの上などで練習できます。
具体的な練習方法としては、まず、2本のペットボトルや本などをボールの幅より少し広いくらいの間隔で置きます。そして、その間をクラブヘッドが通るように、繰り返し素振りをします。これにより、まっすぐなストロークの軌道が身につきます。
慣れてきたら、実際にボールを置いて、壁やクッションなど目標物に向かって打ってみましょう。このとき、以下の点を意識してください。
- 肩と腕の五角形を崩さない
- 手首を使いすぎない
- インパクト後も頭を動かさない
毎日5分でも続けることで、パッティングの安定感は格段に向上します。
公園などでできる素振り練習
正しいスイングフォームを体に染み込ませるためには、素振りが非常に有効です。ボールを打つと、どうしても当てにいく意識が強くなってしまいますが、素振りならフォームだけに集中できます。
公園などの広い場所で、実際にクラブを持って素振りを行いましょう。鏡や窓ガラスに自分の姿を映してフォームをチェックするのも良い方法です。
- 正しいアドレスを作る(グリップ、スタンス、姿勢)
- 肩と腕の三角形を意識しながら、ゆっくりとテークバック
- 体の回転でクラブを振り下ろし、インパクトをイメージ
- 打ちたい方向へ大きくフォロースルー
力まず、リラックスして、ゆったりとしたリズムで振ることを心がけましょう。 このとき、「チャー・シュー・メン」などの3拍子のリズムを口ずさみながら振ると、スイングリズムが安定しやすくなります。
コースでの実践的な練習のポイント
実際にコースで練習する際は、ただやみくもにボールを打つのではなく、目的意識を持つことが上達への近道です。
例えば、「今日は15mの距離感を徹底的に練習する」というように、その日のテーマを決めましょう。10m、15m、20mといったように、特定の距離を決めて、ボールがどこに止まるかを確認しながら何度も打ちます。 これを繰り返すことで、「この振り幅なら、だいたい何メートル飛ぶ」という自分だけの距離感が身についていきます。
また、クラブの芯(スイートスポット)でボールを捉える練習も重要です。 ほとんどのクラブには、芯の位置を示すマークが付いています。 ボールにも中心線が引いてあるものが多いので、その二つを合わせて打つように意識しましょう。 芯で捉えられたときは、手に伝わる感触が軽く、ボールもスムーズに転がります。 この感覚を覚えることで、ショットの方向性と飛距離の両方が安定してきます。
まとめ:グランドゴルフの打ち方をマスターして楽しもう!

この記事では、グランドゴルフの打ち方について、基本的な構え方からスイングのコツ、状況別のテクニック、そして効果的な練習方法までを解説しました。
グランドゴルフ上達のポイントは、力任せに打つのではなく、安定したフォームで正確に打つことです。
- 構えの基本: 正しいグリップ、肩幅のスタンス、リラックスしたアドレスが土台です。
- スイングの基本: 体全体を使った振り子運動を意識し、振り幅で距離感をコントロールします。
- 状況判断: アプローチやパッティングなど、状況に応じた打ち方を使い分けましょう。
- 反復練習: 自宅でのパター練習や素振りで、正しい動きを体に覚えさせることが大切です。
今回ご紹介した内容を参考に、一つ一つの基本を丁寧に練習してみてください。正しい打ち方が身につけば、ボールが思った通りに飛ぶようになり、スコアアップはもちろん、グランドゴルフがもっともっと楽しくなるはずです。仲間とのプレーを楽しみながら、ぜひ上達を目指してください。



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