トラヴィルシャフトが合う人とは?特徴から重量帯の選び方までやさしく解説

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「アイアンのシャフト、そろそろ見直したいな」「スチールは重く感じるけど、カーボンは頼りない…」そんな悩みをお持ちではありませんか? フジクラから登場したアイアン用カーボンシャフト「TRAVIL(トラヴィル)」は、まさにそんなゴルファーのために開発された革新的なシャフトです。

カーボンシャフトの「軽さ」や「飛距離性能」と、スチールシャフトのような「しっかり感」「安定性」を両立。 これまでのカーボンシャフトのイメージを覆す性能で、多くのゴルファーから注目を集めています。渋野日向子プロをはじめ、多くのツアープロが使用していることからも、その実力の高さがうかがえます。

この記事では、「トラヴィルシャフトが合う人」をテーマに、その特徴や性能、どんなゴルファーに最適なのかを、分かりやすく解説していきます。自分にぴったりの一本を見つけるための参考にしてください。

  1. トラヴィルシャフトが合う人はこんなゴルファー!
    1. スチールシャフトの重さや硬さが気になり始めた方
    2. 従来のカーボンシャフトに物足りなさを感じている方
    3. 打点の安定と飛距離アップを両立させたい方
    4. 肘や手首への負担を軽減したい方
  2. フジクラ「トラヴィル」シャフトの基本性能と特徴
    1. 「軽くてもしっかり」を実現する革新的な設計思想
    2. 独自のテクノロジー①:高弾性カーボンとEIマトリックス設計
    3. 独自のテクノロジー②:ラバーコンポジットテクノロジー(RCT)
    4. スチールシャフトにはないカーボンならではのメリット
  3. トラヴィルシャフトの重量帯別ラインナップと選び方
    1. TRAVIL 85:軽さと操作性を求めるアベレージゴルファーへ
    2. TRAVIL 95:スチールからの移行もスムーズな万能モデル
    3. TRAVIL 105:パワーとコントロールを両立させたいアスリート向け
    4. TRAVIL 115:ハードヒッターも満足させる重量級モデル
    5. 自分に合った重量・フレックスを選ぶためのポイント
  4. トラヴィルシャフト使用者の口コミ・評価
    1. ポジティブな評価:「振りやすい」「打感が良い」「球が上がる」
    2. ネガティブな評価:「価格が高い」「スチールと感覚が違う」
    3. プロや上級者はどう評価している?
  5. トラヴィルシャフトを試す前に知っておきたいこと
    1. 試打の重要性:必ずフィッティングを受けよう
    2. 組み合わせるヘッドとの相性
    3. リシャフトにかかる費用や注意点
  6. まとめ:トラヴィルシャフトはこんな人に合う!自分にぴったりの一本を見つけよう

トラヴィルシャフトが合う人はこんなゴルファー!

フジクラのトラヴィルシャフトは、特定の悩みや目標を持つゴルファーにとって、非常に強力な武器となります。ここでは、具体的にどのような人にトラヴィルシャフトが合うのか、4つのタイプに分けて詳しく見ていきましょう。

スチールシャフトの重さや硬さが気になり始めた方

長年スチールシャフトを愛用してきたけれど、「ラウンドの後半になると疲れでスイングがブレる」「もう少し楽に振り切りたい」と感じている方は、トラヴィルシャフトへの移行を検討する絶好のタイミングかもしれません。

スチールシャフト、特にダイナミックゴールドやモーダスといった重量級のモデルは、安定性やコントロール性に優れる反面、ある程度のパワーと体力を必要とします。 年齢と共に体力が変化したり、練習量が減ったりすると、以前は問題なく振れていたシャフトがオーバースペック(自分の力以上に硬く、重い状態)に感じられることがあります。

トラヴィルは、カーボンならではの軽量設計でありながら、スチールのようなしっかりとした振り心地と安定感を両立しています。 特に95g前後の「TRAVIL 95」は、人気のスチールシャフト「N.S.PRO 950GH」や「MODUS³ 105」などを使っているゴルファーが、違和感なく移行しやすい重量帯です。 実際に、スチールからの乗り換えでも振り心地に違和感がなかったという声も多く聞かれます。

スイングの負担を減らしつつ、これまで培ってきたスイングの感覚を大きく変えることなく、安定したショットを維持したい。そんな理想を叶えてくれるのがトラヴィルシャフトです。

従来のカーボンシャフトに物足りなさを感じている方

「カーボンシャフトは軽いけど、当たり負けする」「インパクトで頼りない感じがする」「球が暴れて安定しない」といった経験から、カーボンシャフトに苦手意識を持っているゴルファーも少なくないでしょう。従来の軽量カーボンシャフトは、非力なシニアや女性向けというイメージが強く、ある程度のヘッドスピードがあるゴルファーにとっては、物足りなさを感じるモデルが多かったのも事実です。

しかし、トラヴィルはそんな従来のカーボンシャフトの弱点を克服するために開発されました。カーボン、金属、ゴムを組み合わせた独自の複合技術により、軽量でありながらシャフトの剛性を高め、インパクトで当たり負けしない「芯」のあるしっかり感を実現しています。

ヘッドスピードが速めの方や、ダウンブローにしっかりと打ち込んでいきたいアスリートゴルファーでも満足できる剛性感とコントロール性能を備えており、ハードヒッター向けの115g台の重量級モデルまでラインナップされています。 軽いだけでなく、しっかりとした振り応えと安定性をカーボンシャフトに求めるゴルファーにとって、トラヴィルはまさに待望のモデルと言えるでしょう。

打点の安定と飛距離アップを両立させたい方

アイアンショットの永遠のテーマである「飛距離」と「方向性」。この二つを高いレベルで両立させたいと願う全てのゴルファーに、トラヴィルシャフトはおすすめです。

トラヴィルの大きな特徴の一つが、ミスヒットに対する寛容性の高さです。 シャフト内部にゴムの層を配置するなどの独自技術により、インパクト時の衝撃を吸収し、打点が多少ブレてもヘッドの挙動を安定させてくれます。これにより、飛距離のロスや方向性のバラつきを最小限に抑えることが可能です。

また、トラヴィルは「落下角」を重視して設計されています。 落下角とは、ボールがグリーンに着弾する際の角度のことで、この角度が大きいほどボールはグリーン上で止まりやすくなります。トラヴィルは、適正なスピン量と高い打ち出し角を生み出すことで、大きな落下角を実現し、ピンをデッドに狙える弾道を可能にします。

飛距離性能を最優先した設計ではありませんが、ミート率が向上し、ボール初速が安定することで、結果的に平均飛距離がアップするという声も少なくありません。 方向性を安定させながら、グリーンで止まる強い球で飛距離も稼ぎたい、そんな欲張りな願いに応えてくれるシャフトです。

肘や手首への負担を軽減したい方

ゴルフは体に負担のかかるスポーツです。特にアイアンショットのインパクトでは、手首や肘に大きな衝撃がかかります。練習熱心なゴルファーほど、ゴルフ肘(上腕骨外側上顆炎)などの故障に悩まされるリスクは高まります。

スチールシャフトは素材の特性上、インパクトの衝撃がダイレクトに伝わりやすいのに対し、カーボンシャフトは振動吸収性に優れているという大きなメリットがあります。 トラヴィルは、カーボン素材そのものの特性に加え、シャフトに複合されたゴムが衝撃吸収材の役割を果たすことで、さらに高い振動吸収性を実現しています。

これにより、ダフリなどのミスヒットをした際の不快な衝撃を大幅に和らげ、肘や手首への負担を軽減してくれます。 口コミでも「打感が柔らかい」「インパクト時の振動が少ない」といった評価が多く見られます。

現在、肘や手首に痛みや不安を抱えている方はもちろん、将来的な故障を予防し、長くゴルフを楽しみたいと考えているすべての方にとって、トラヴィルシャフトは非常に優れた選択肢となるでしょう。体への優しさと高いパフォーマンスを両立している点が、トラヴィルの大きな魅力の一つです。

フジクラ「トラヴィル」シャフトの基本性能と特徴

トラヴィルシャフトがなぜ多くのゴルファーから支持されるのか、その秘密は独自の設計思想と革新的なテクノロジーにあります。ここでは、トラヴィルの基本性能と特徴を深掘りしていきましょう。

「軽くてもしっかり」を実現する革新的な設計思想

トラヴィルの開発コンセプトは、従来のカーボンシャフトの常識を覆すものでした。ネーミングの由来は、「TOUR RATED(ツアーで評価された)」を意味する「TR」と、能力を意味する「ABILITY」に勝利の「VICTORY」を掛け合わせた造語です。 その名の通り、ツアープロの厳しい要求に応えるべく開発された、アスリート向けの性能を持つシャフトです。

従来のカーボンシャフトは「軽い・しなる・飛ぶ」というイメージが強かったのに対し、トラヴィルは「軽さ」とスチールシャフトのような「しっかり感」の両立を目指しました。これを実現したのが、カーボン、金属、ゴムという異なる素材を組み合わせるフジクラ独自の「コンポジットテクノロジー」です。

この技術により、ただ硬いだけでなく、しなやかさと粘り感を両立した、コントロールしやすいシャフトが誕生しました。 切り返しではタイミングが取りやすく、インパクトでは当たり負けしない。この絶妙なバランスが、多くのゴルファーに「振りやすい」と感じさせる理由です。

独自のテクノロジー①:高弾性カーボンとEIマトリックス設計

トラヴィルの高い性能を支えているのが、フジクラが誇る最先端のカーボンテクノロジーです。シャフトの各部分に最適な性能を持たせるため、剛性の異なるカーボン素材を適材適所に配置しています。

特に注目すべきは、EIマトリックス設計です。これは、シャフトの曲げ剛性(EI)を全長にわたって細かく分析し、手元側・中間部・先端部のそれぞれの役割を最適化する設計手法です。トラヴィルは、手元側をしなやかにすることで切り返しのタイミングを取りやすくし、中間部から先端にかけて剛性を高めることで、インパクト時のヘッドのブレを抑制し、コントロール性能を高めています。

さらに、非常に弾性率の高い高弾性カーボンを使用することで、エネルギー伝達効率を最大化。インパクトのパワーを無駄なくボールに伝え、力強い弾道を生み出します。これらの技術により、カーボンでありながらスチールに匹敵するほどの高い方向安定性を実現しているのです。

独自のテクノロジー②:ラバーコンポジットテクノロジー(RCT)

トラヴィルのもう一つの核となる技術が、ラバーコンポジットテクノロジー(RCT)です。これは、カーボンの層の間に極薄のゴム層を挟み込むという画期的な技術です。

このゴム層がもたらす効果は多岐にわたります。

  • 衝撃吸収性: インパクト時の不快な振動を吸収し、マイルドな打感と体への負担軽減を実現します。
  • フィーリング向上: ゴムの持つ粘り感が、シャフトのしなり戻りをより滑らかにし、ボールをしっかり「つかまえる」感覚を生み出します。
  • 挙動の安定: しなり戻りのスピードを緻密にコントロールすることで、シャフトの暴れを抑制し、ショットの再現性を高めます。
このRCTによって、トラヴィルはカーボンシャフトのメリットである「弾き感」と、コントロールに必要な「粘り感」という、相反する要素を高い次元で両立させることに成功しました。

スチールシャフトにはないカーボンならではのメリット

トラヴィルはスチールに似た性能を持ちながらも、素材がカーボンであることによる多くのメリットを享受できます。

まず、設計自由度の高さです。 スチールが均一な素材であるのに対し、カーボンは繊維の巻き方や積層する角度、使用する樹脂などを変えることで、シャフトの各部分の剛性やトルク(ねじれ)を細かくコントロールできます。 これにより、トラヴィルのような複雑で高性能なシャフトを作ることが可能になります。

次に、振動吸収性の高さです。 前述の通り、カーボンは素材自体が衝撃を吸収しやすいため、手首や肘への負担が少ないという大きな利点があります。

そして、軽量化の恩恵も無視できません。同じ強度を保ちながらスチールよりも軽く作れるため、ヘッドスピードの向上が期待できます。 これにより、非力なゴルファーでも飛距離を伸ばしやすくなります。 トラヴィルは、これらのカーボンならではのメリットを最大限に活かしつつ、スチールの持つ安定感を加えた、まさに次世代のアイアンシャフトと言えるでしょう。

トラヴィルシャフトの重量帯別ラインナップと選び方

トラヴィルシャフトは、幅広いゴルファーに対応できるよう、4つの重量帯でラインナップされています。自分に最適なモデルを見つけるために、それぞれの特徴と選び方のポイントを理解しておきましょう。

モデル名 重量帯(Sフレックス) 特徴 こんな人におすすめ
TRAVIL 85 88.0g 軽量で操作性が高く、しなりを感じやすい。 スチールが重く感じるアベレージゴルファー、楽に高弾道を打ちたい人
TRAVIL 95 99.0g 安定性と操作性のバランスに優れた万能モデル。 スチールからの移行を考えている人、飛距離と方向性を両立したい中級者
TRAVIL 105 108.0g しっかりとした重量感で、パワーを伝えやすい。 ヘッドスピードが速めの中~上級者、コントロール性を重視するアスリート
TRAVIL 115 118.0g ハードヒッターも満足する重量と剛性感。 パワーヒッター、スチールからの違和感を最小限にしたい競技志向ゴルファー

※スペックはメーカー公式サイトを参照

TRAVIL 85:軽さと操作性を求めるアベレージゴルファーへ

TRAVIL 85は、ラインナップの中で最も軽量なモデルです。 重量はおよそ80g台後半で、一般的な軽量スチールシャフト(N.S.PRO 950GH neoなど)よりもさらに軽い設定です。

このモデルの最大の魅力は、軽快な振り心地としなりを活かした高弾道です。 パワーに自信がない方や、ゆったりとしたスイングリズムの方でも、シャフトのしなりを最大限に利用して、楽にボールを上げることができます。スチールシャフトではオーバースペック気味で、球が上がりきらない、飛距離が出ないと悩んでいるゴルファーには特におすすめです。

ヘッドスピードが40m/s前後の方にフィットしやすいでしょう。 女性やシニアゴルファーで、もう少ししっかり感が欲しいと考えている方にも最適な一本です。

TRAVIL 95:スチールからの移行もスムーズな万能モデル

TRAVIL 95は、重量、剛性、操作性のバランスが非常に取れた、トラヴィルシリーズの中核をなすモデルと言えます。 重量はおよそ90g台後半で、多くのゴルファーに愛用されている「N.S.PRO MODUS³ TOUR105」や「N.S.PRO 950GH」といったスチールシャフトからの移行を考えている方に最も人気があります。

85よりも剛性が高く、しっかりとした振り心地があるため、ある程度のヘッドスピードがあるゴルファーでも当たり負けせず、安定した弾道が得られます。 それでいてカーボンのメリットである衝撃吸収性や球の上がりやすさも兼ね備えているため、飛距離と方向性の両方を高いレベルで求めるアベレージ~中級者ゴルファーにぴったりです。

ヘッドスピードの目安は42m/s~47m/s程度で、幅広い層のゴルファーに対応できる万能性が魅力です。

TRAVIL 105:パワーとコントロールを両立させたいアスリート向け

TRAVIL 105は、重量が100g台後半となり、アスリートゴルファーやパワーヒッターの要求に応えるモデルです。 「Dynamic Gold」や「MODUS³ TOUR120」といった、いわゆる「ハード系」のスチールシャフトを使用しているゴルファーがターゲットとなります。

この重量帯になると、カーボンの「頼りなさ」は皆無で、スチールシャフトと遜色のないしっかりとした打感とコントロール性能を発揮します。ダウンブローに強く打ち込んでもシャフトが暴れることなく、意図した通りの弾道を打ちやすいのが特徴です。それでいて、カーボン特有の弾き感と高い打ち出し角も得られるため、「スチールよりも球が楽に上がる」「縦距離が合いやすい」といったメリットを感じられるでしょう。

ヘッドスピードが45m/s以上あり、アイアンにも飛距離だけでなく、ピンを狙うための高い操作性を求める上級者**におすすめです。

TRAVIL 115:ハードヒッターも満足させる重量級モデル

TRAVIL 115は、シリーズ最重量モデルで、110g台後半の重量を誇ります。 「Dynamic Gold X100」など、最もヘビーなスチールシャフトを使いこなすような、トップアマやプロレベルのハードヒッター向けに設計されています。

コンセプト通り、ゴムを内蔵していることによる「しなやかさ」も感じられますが、それを上回るほどの強い剛性感が特徴です。 スイングスピードが非常に速いプレーヤーが叩きにいっても、シャフトが負けることなくパワーをしっかりとボールに伝達。低スピンの強弾道で、風に負けない球を打つことができます。

一方で、その剛性の高さから、一般的なアマチュアゴルファーが使いこなすのは非常に難しいでしょう。 ヘッドスピードが48m/sを超えるような、自分のパワーで球をコントロールしたい競技ゴルファーのための、まさにプロ仕様のシャフトです。

自分に合った重量・フレックスを選ぶためのポイント

最適なシャフトを選ぶためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

1. 現在使用しているシャフトを基準にする まずは今お使いのアイアンシャフトの重量を基準に考えましょう。 大きく変えすぎるとスイングの感覚が狂ってしまう可能性があります。違和感なく移行したい場合は、同じくらいの重量帯から試すのがセオリーです。

2. ドライバーのシャフト重量とのバランスを考える クラブセッティング全体の流れ(フロー)も重要です。一般的に、ドライバーからウェッジにかけて、シャフト重量が少しずつ重くなっていくのが理想的とされています。ドライバーのシャフト重量を参考に、アイアンの重量帯を決めると良いでしょう。

3. フレックス(硬さ)は先入観を持たずに 同じ「Sフレックス」でも、モデルによって実際の硬さは異なります。トラヴィルは比較的しっかりしたシャフトなので、普段と同じフレックスか、場合によっては一つ柔らかいフレックスを試してみるのも良いでしょう。

4. 必ず試打・フィッティングを行う 最も重要なのが、実際に打ってみることです。スペック表だけでは分からない振り心地や弾道の違いを体感するために、専門の工房や量販店でフィッティングを受けることを強くおすすめします。 自分のスイングデータ(ヘッドスピード、スイング軌道など)を計測してもらい、専門家のアドバイスを受けることで、失敗のリスクを大幅に減らせます。

トラヴィルシャフト使用者の口コミ・評価

実際にトラヴィルシャフトを使ったゴルファーは、どのような感想を持っているのでしょうか。ここでは、インターネット上などで見られるポジティブな評価と、一部で見られるネガティブな評価の両方を紹介します。

ポジティブな評価:「振りやすい」「打感が良い」「球が上がる」

トラヴィルシャフトに関する口コミで最も多く見られるのが、パフォーマンスの向上を実感する声です。

  • 方向性が安定した 「カーボンなのに暴れる感じが全くなく、狙った方向に打ち出しやすい」 「左右のブレが明らかに減って、アイアンショットに自信が持てるようになった」 これは、シャフトの挙動が安定しており、インパクトでヘッドがブレにくいためと考えられます。
  • 打感が柔らかく、気持ちいい 「インパクトの衝撃が少なく、手に響かないのが良い」 「ムニュっとした独特の柔らかい打感で、ボールをしっかり押せる感覚がある」 ラバーコンポジットテクノロジーによる高い振動吸収性能が、このマイルドなフィーリングを生み出しているようです。
  • 高弾道でグリーンに止まる 「今までより明らかに球が高く上がり、キャリーで飛距離を稼げる」 「落下角が大きくなったのか、グリーンでボールがしっかり止まってくれる」 これは、トラヴィルが落下角を重視して設計されていることの証左と言えるでしょう。
  • タイミングが取りやすく振りやすい 「手元がしなやかなので、切り返しのタイミングが分かりやすい」 「スチールからの移行でも違和感がなく、むしろ楽に振れるようになった」 重量や硬さのバリエーションが豊富で、多くのゴルファーが自分に合ったスペックを見つけやすい点も高評価につながっています。

ネガティブな評価:「価格が高い」「スチールと感覚が違う」

一方で、すべての人に完璧にマッチするわけではなく、いくつかのネガティブな意見も見られます。

  • 価格が高い 「性能は良いが、リシャフトするとなると費用がかなりかかる」 トラヴィルは高性能な素材と複雑な製造工程を経ているため、一般的なスチールシャフトと比較すると高価です。 1本あたりの価格が高いため、アイアンセットすべてをリシャフトするとなると、それなりの予算が必要になります。
  • 飛距離性能は控えめ 「飛距離を最優先するシャフトではない」 「もっと弾いて飛ばせるシャフトを期待していた」 トラヴィルは方向安定性や落下角を重視しているため、ディスタンス系の「飛ばし専用」カーボンシャフトと比較すると、最大飛距離性能では見劣りする場合があります。
  • スチール特有の打感が好きな人には合わない 「カーボンのパリパリした感じが少しある」 「スチールの『ガツン』とくる重い打感が好きなので、少し物足りない」 いくらスチールに似ているとはいえ、素材が違うためフィーリングは異なります。 これまで重量級スチールシャフトのシャープな打感を好んできたゴルファーにとっては、トラヴィルのマイルドな打感が物足りなく感じられる可能性はあります。

プロや上級者はどう評価している?

トラヴィルシャフトは、渋野日向子プロが使用を開始したことで一気に注目度が高まりました。 彼女のように、コントロール性を重視し、グリーンでボールをしっかり止めたいと考える多くのツアープロから高い評価を得ています。

プロや上級者からは、特に以下の点が評価されています。

  • 縦距離の合いやすさ: スピン量が安定しているため、同じ番手でも飛距離がバラつきにくく、距離感を合わせやすい。
  • 操作性の高さ: シャフトの挙動が素直で、ドローやフェードといった球筋の打ち分けがしやすい。
  • ラフからの抜けの良さ: シャフト先端の剛性が高いため、ラフに負けずに振り抜ける。
総じて、飛距離性能だけでなく、スコアメイクに直結するアイアンショットの総合的な精度を高めたいと考える、シリアスなゴルファーほど、トラヴィルの性能を高く評価する傾向にあると言えるでしょう。

トラヴィルシャフトを試す前に知っておきたいこと

トラヴィルシャフトの性能に魅力を感じ、導入を検討している方も多いでしょう。しかし、高価な買い物だからこそ、失敗は避けたいものです。ここでは、購入前に必ず知っておきたい3つのポイントを解説します。

試打の重要性:必ずフィッティングを受けよう

この記事で様々な情報をお伝えしてきましたが、最終的に自分に合うかどうかは、実際に打ってみなければ分かりません。 スペック表の数字や他人の評価はあくまで参考情報です。自分のスイング、パワー、感覚に本当にマッチするかどうかを確認する唯一の方法は、試打をすることです。

そして、ただボールを打つだけでなく、専門知識を持ったフィッターによる「フィッティング」を受けることを強く推奨します。 フィッティングスタジオやゴルフ工房、一部の大型量販店では、弾道測定器を使ってヘッドスピード、ボール初速、スピン量、打ち出し角、落下角といった詳細なデータを計測できます。

これらの客観的なデータと、あなた自身の「振りやすい」「気持ちいい」といった主観的な感覚をすり合わせることで、膨大なシャフトの選択肢の中から、本当にあなたに合った一本を科学的に選び出すことができます。同じ重量帯の他のシャフト(スチールや他社カーボン)と比較試打することで、トラヴィルの特性もより深く理解できるでしょう。

組み合わせるヘッドとの相性

シャフトの性能を最大限に引き出すためには、組み合わせるアイアンヘッドとの相性も非常に重要です。ヘッドの特性によって、同じシャフトでも弾道や打感は大きく変わります。

例えば、重心が低く深い「ポケットキャビティ」や「中空構造」の、いわゆる「飛び系」アイアンヘッドは、ボールが上がりやすく、低スピンになりやすい傾向があります。 これに高弾道が特徴のトラヴィルを組み合わせると、球が上がりすぎてしまい、飛距離をロスする可能性も考えられます。

一方で、重心位置が高く、操作性を重視した「マッスルバック」や「キャビティバック」のヘッドと組み合わせれば、トラヴィルの持つ安定性とコントロール性能がさらに引き立ちます。

現在お使いのヘッドにリシャフト(シャフト交換)するのか、それともヘッドごと新しく購入するのかによっても、最適なシャフトのスペックは変わってきます。フィッティングの際には、自分が使いたいヘッド、もしくは今使っているヘッドを持参して、相性を確認することが不可欠です。

リシャフトにかかる費用や注意点

トラヴィルシャフトを現在のアイアンに装着する場合、「リシャフト」という作業が必要になります。リシャフトには、シャフト本体の価格に加えて、工賃やグリップ代が別途かかります。

  • シャフト本体価格: トラヴィルは1本あたり1万円台中盤が相場です。 5番からピッチングウェッジまでの6本セットを交換する場合、シャフト代だけで8~9万円程度になります。
  • 工賃: 1本あたり2,000円~4,000円程度が一般的です。工房によって価格は異なります。
  • グリップ代: 1本あたり1,000円~2,500円程度。選ぶグリップによって価格は変動します。

これらを合計すると、アイアン6本セットのリシャフトで、総額10万円を超えることも珍しくありません。決して安い投資ではないため、慎重な判断が必要です。

また、リシャフトを依頼する際は、信頼できるゴルフ工房やクラフトマンに依頼することが重要です。シャフトの挿入方向や長さ、バランス調整など、精密な作業がクラブの性能を大きく左右します。リシャフトの実績が豊富で、相談しやすいお店を選ぶようにしましょう。

まとめ:トラヴィルシャフトはこんな人に合う!自分にぴったりの一本を見つけよう

フジクラのトラヴィルシャフトは、「カーボンの軽さと飛距離性能」「スチールの安定性と操作性」という、これまで両立が難しいとされてきた要素を高い次元で融合させた、画期的なアイアン用シャフトです。

この記事で解説してきた内容をまとめると、トラヴィルシャフトが特に合うのは以下のようなゴルファーです。

  • スチールシャフトが重く感じ、楽に振り切りたいと考えている人
  • 従来のカーボンシャフトの頼りなさに不満を持っていた人
  • アイアンショットの方向性を安定させ、打点のブレを減らしたい人
  • 高弾道でグリーンをしっかり狙い、ボールを止めたい人
  • 肘や手首への負担を減らし、長くゴルフを楽しみたい人

豊富な重量ラインナップにより、アベレージゴルファーからアスリート、シニア、女性まで、非常に幅広い層のゴルファーに対応可能です。 しかし、その性能を最大限に引き出すためには、必ず試打とフィッティングを行い、自分のスイングに最適な重量とフレックスを見つけることが何よりも重要です。

トラヴィルシャフトは、あなたのアイアンショットを新たなレベルへと導いてくれる可能性を秘めています。この記事を参考に、ぜひ自分にぴったりの一本を見つけて、ゴルフをもっと楽しんでください。

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