ゴルフを始めたばかりの方が最初に戸惑うポイントの一つに、「ティーの高さ」があります。
「なんとなくこれくらいかな?」と感覚で高さを決めてしまい、毎回バラバラになっていませんか? 実は、ティーの高さはショットの安定性や飛距離に大きく影響する、スコアアップのために非常に重要な要素なのです。
ティーショットを安定させるためには、まず自分に合った「基準の高さ」を見つけることが大切です。 この記事では、ゴルフ初心者の方に向けて、ティーの高さの基本的な考え方から、ドライバーやアイアンといったクラブ別の適切な高さ、さらには高さがショットに与える影響まで、わかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、あなたに最適なティーの高さが見つかり、次のラウンドできっと自信を持ってティーショットに臨めるはずです。
ゴルフティーの高さ、初心者が最初に押さえるべき基本
ティーショットは各ホールのスタートとなる大切な一打です。その成功率を上げるために、ティーの高さに関する基本的な知識は欠かせません。なぜ高さが重要なのか、そしてどのような種類があるのかを知ることで、初心者の方でも自信を持ってティーアップできるようになります。
なぜティーの高さが重要なのか?
ティーアップをする一番の目的は、ナイスショットを打つためです。 ボールを地面から少し浮かせることで、地面の状況に左右されずにショットが打てるという大きなメリットがあります。 特に、ボールの手前の地面を叩いてしまう「ダフリ」というミスを防ぎやすくなります。
そして、ティーの高さは、ボールの弾道や飛距離、曲がり方(球筋)に直接的な影響を与えます。 例えば、ティーを高くすればボールは上がりやすくなり、キャリー(ボールが空中を飛ぶ距離)を伸ばせる可能性があります。 逆に低くすれば、弾道を抑えられ、風の影響を受けにくくするなど、コントロール性を高めることができます。
このように、ティーの高さを意識的に調整することは、単にボールを打ちやすくするだけでなく、コースの状況や狙いに合わせた戦略的なショットを打つための重要な技術なのです。 初心者のうちは、まず「毎回同じ高さにセットする」ことを意識するだけでも、ショットの安定性が格段に向上します。
ティーの基本的な高さの目安とは?
ティーの高さには「これが絶対に正しい」という唯一の正解はありませんが、クラブごとに一般的な目安となる高さがあります。 まずはこの基本の目安を覚え、そこから自分に合った高さに微調整していくのが上達への近道です。
最も使用頻度の高いドライバーの場合、一般的な目安は「クラブヘッドを地面に置いたとき、ボールがヘッドの上部から半分くらい見える高さ」です。 これは、ドライバーがアッパーブロー(クラブヘッドが最下点を過ぎてから上昇しながらボールに当たる軌道)で打つことを前提に設計されているためです。 この高さにすることで、クラブの性能を最大限に引き出し、飛距離アップに繋がりやすくなります。
一方で、アイアンやフェアウェイウッドでティーショットを打つ場合は、ドライバーほど高くはしません。基本的には「芝の上にボールが少し浮いている」程度のごくわずかな高さに設定します。
ティーの種類と高さの関係
ゴルフティーには様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。 ティーの種類を知ることで、自分に合ったものを選びやすくなり、高さの調整もしやすくなります。
大きく分けると、「段付きタイプ」と「段無しタイプ」があります。
- 段付きタイプ: ティーの途中に段差があり、地面に挿す深さが一定になるように設計されています。 これにより、毎回同じ高さでティーアップできるため、特に初心者におすすめです。 ショットが安定しないうちは、まずこのタイプで自分の基準となる高さを決めると良いでしょう。
- 段無しタイプ: 一般的な木製ティーなどに多い、シンプルな形状のティーです。 微妙な高さ調整が可能で、状況に応じて高さを変えたい中級者以上に好まれます。初心者が使う場合は、マジックなどで自分なりの目印を付けておくと、高さを一定に保ちやすくなります。
この他にも、インパクト時の抵抗を減らすために首振り機能が付いたものや、ブラシ状になっているものなど、様々な機能性ティーも販売されています。 また、素材も伝統的な木製のほか、耐久性の高いプラスチック製などがあります。 まずは段付きのプラスチックティーなど、扱いやすく毎回同じ高さにしやすいものから試してみるのが良いでしょう。
【クラブ別】最適なティーの高さ完全ガイド

ゴルフでは、使用するクラブによってスイングの軌道やボールを捉えるべきポイントが異なります。そのため、ティーの高さもクラブに合わせて変える必要があります。ここでは、主要なクラブ別に最適なティーの高さの目安を具体的に解説します。
ドライバー:飛距離を最大化する高さ
ティーショットの主役であるドライバーは、最も飛距離を出したいクラブです。その性能を最大限に引き出すためのティーの高さの基本は、クラブヘッドを地面に置いたときに、ボールがヘッドの上部(クラウン)から半分から3分の2程度見える高さです。
なぜこの高さが理想的なのかというと、ドライバーはアッパーブローでインパクトすることで、ボールの打ち出し角度が高くなり、バックスピン量を減らして飛距離を伸ばせるように設計されているからです。 ティーを高めに設定することで、自然とアッパーブローの軌道でボールを捉えやすくなります。
ただし、これはあくまで一般的な目安です。最近の大型ヘッドのドライバーを使っている場合や、スイングのタイプによっては、ボール1個分くらい高くする人もいます。 まずは基本の「ボール半分」から始めて、練習場で弾道を見ながら少しずつ高さを調整し、最も安定して遠くに飛ぶ自分だけの「黄金の高さ」を見つけていきましょう。
フェアウェイウッド:払い打つための適切な高さ
フェアウェイウッドは、ドライバーの次に飛距離が出るクラブで、狭いホールや正確性が求められる場面でのティーショットに使われます。 フェアウェイウッドはドライバーと違い、地面の上にあるボールを直接打つことも多いクラブです。そのため、スイング軌道は横から「払い打つ」ようなレベルブローが基本になります。
このスイング軌道に合わせて、ティーアップの高さはボールが芝生の上に少し浮いている程度(地面から5mm~10mm程度)にするのが一般的です。 目安としては、ティーの頭が少し見えるくらいです。
ティーを高くしすぎてしまうと、クラブフェースの上部に当たってしまい、ボールが高く上がるだけで飛距離が出ない「テンプラ」というミスが出やすくなりますので注意が必要です。 あくまで「良いライ(ボールが打ちやすい良い状態)を自分で作る」という感覚で、ごくわずかにティーアップするのがコツです。
ユーティリティ:状況に応じた高さ調整
ユーティリティは、フェアウェイウッドとアイアンの中間的な役割を持つ便利なクラブです。ティーショットでも、フェアウェイウッドと同様に正確性を重視したい場面で活躍します。
ユーティリティのティーの高さも、基本的にはフェアウェイウッドと同じ考え方で問題ありません。地面から少しボールが浮く程度、高くても5mm以下が目安となります。
ただし、ユーティリティはアイアンのようにダウンブロー(クラブヘッドが下降しながらボールに当たる軌道)気味に打つこともできるため、フェアウェイウッドよりもさらに低く、ほとんど地面スレスレの高さにセットすることもあります。これは、ボールをコントロールし、ライン出し(特定の方向に真っすぐ打つこと)をしたい場合などに有効です。
フェアウェイウッドやユーティリティのティーアップでは、「高くしすぎない」ことが最も重要なポイントです。ミスを怖がって高くしすぎると、かえって大きなミスに繋がることを覚えておきましょう。
アイアン:正確性を重視したティーアップ
パー3のショートホールなど、グリーンを直接狙うティーショットではアイアンを使います。 アイアンは、ボールを上から打ち込むダウンブローが基本のスイングです。 そのため、ティーアップはこれまで紹介したクラブの中で最も低く設定します。
理想的な高さは、「ボールが芝の上に少しだけ乗っている」ように見える程度です。 具体的には、地面からの高さを数ミリ程度、ティーの頭が地面に埋まって隠れるくらいに挿すのが目安です。
なぜティーアップをするかというと、たとえわずかでもボールを浮かせることで、地面の抵抗がなくなり、よりクリーンにボールを捉えることができるからです。 これにより、ダフリのミスを減らし、スピンコントロールもしやすくなります。
特に初心者のうちは、わずかでもティーアップすることで安心してスイングできるという心理的なメリットも大きいです。
クラブ別ティーの高さ目安まとめ
| クラブの種類 | ティーの高さの目安 | ポイント |
|---|---|---|
| ドライバー | ヘッドからボールが半分~3分の2出る高さ | 飛距離を最大化するため、アッパーブローで打ちやすい高さに設定する。 |
| フェアウェイウッド | 地面から5mm~10mm程度 | 払い打つイメージ。高くしすぎるとテンプラの原因になるので注意。 |
| ユーティリティ | 地面から5mm以下 | フェアウェイウッド同様、高くしすぎない。ほぼ地面スレスレでも良い。 |
| アイアン | 地面から1mm~数mm程度 | ボールが芝に浮いている状態を作るイメージ。ティーの頭は見えなくて良い。 |
ティーの高さがショットに与える影響
ティーの高さは、ただ打ちやすさが変わるだけでなく、ボールの弾道や曲がり方(スライスやフック)にも大きく関わってきます。 高すぎる場合と低すぎる場合にそれぞれどのような影響が出るのかを理解することで、自分のミスの原因を探ったり、意図的に球筋をコントロールしたりすることも可能になります。
高すぎる場合:テンプラやフックの原因に
ティーを基準よりも高く設定しすぎると、いくつかの典型的なミスが出やすくなります。
最も代表的なミスが「テンプラ」です。これは、クラブヘッドがボールの下をくぐってしまい、フェースの上部に当たってボールが真上に高く上がるだけで、全く飛距離が出ないミスのことです。 特にドライバーで起こりやすいミスです。
また、ティーが高いと、スイング軌道がインサイドアウト(クラブが内側から外側へ抜ける軌道)になりやすく、アッパーブローの度合いが強まります。 これにより、ボールが捕まりやすくなり、左に大きく曲がる「フック」や「チーピン」が出やすくなる傾向があります。 もしあなたが普段からスライスに悩んでいるのであれば、少しティーを高くすることでボールが捕まりやすくなり、スライスが改善される可能性もあります。
低すぎる場合:スライスや飛距離ロスに繋がる
逆に、ティーを基準よりも低く設定しすぎた場合には、どのような影響があるのでしょうか。
ティーが低いと、クラブヘッドを上から打ち込むダウンブローの軌道になりやすくなります。 ドライバーでこれを行うと、クラブフェースの芯よりも下側でボールを捉えがちになり、十分な高さが出ずに飛距離をロスしてしまいます。
また、スイング軌道がアウトサイドイン(クラブが外側から内側へ抜ける軌道)になりやすく、ボールにスライス回転がかかりやすくなる傾向があります。 そのため、フックに悩んでいる人は、ティーを少し低くすることで曲がり幅を抑えられる可能性があります。
ただし、低すぎるティーは地面を叩くダフりのリスクも高まります。特に初心者のうちは、低くしすぎるとクリーンにボールを捉えること自体が難しくなるため、まずは標準的な高さで安定して打つことを目指しましょう。
自分に合った高さを見つけるメリット
ここまで説明してきたように、ティーの高さはショットの結果を大きく左右します。 自分に合った最適なティーの高さを見つけることには、計り知れないメリットがあります。
最大のメリットは、ティーショットの安定性が格段に向上することです。毎回同じ高さにティーアップできるようになれば、スイングの再現性が高まり、大きなミスが減ります。 これにより、精神的な安心感も生まれ、リラックスしてスイングに集中できるようになります。
さらに、自分のスイングの癖とティーの高さの関係を理解することで、ミスの原因究明にも役立ちます。例えば、「今日はスライスが多いから、少しティーを高くしてみよう」といったように、ラウンド中に自分で修正を加えることも可能になります。
自分にとって最も飛距離が出て、かつ方向性も安定する「基準の高さ」を見つけることは、スコアアップへの確実な一歩となります。 ぜひ練習場で色々な高さを試し、自分だけの最適な高さを見つけてください。
初心者でも簡単!自分に合ったティーの高さを探す方法
理論がわかっても、実際に自分に合った高さをどうやって見つけ、どうやって毎回同じ高さにセットすればいいのか、悩むかもしれません。ここでは、初心者の方でも実践しやすい、自分に合ったティーの高さを見つけて、それを維持するための具体的な方法をご紹介します。
毎回同じ高さにセットするコツ
安定したティーショットを打つための第一歩は、毎回同じ高さにティーアップすることです。 そのための最も簡単で効果的な方法は、「段付きティー」を使用することです。 段付きティーは、挿す深さが一定になるため、誰でも簡単に高さを揃えることができます。 様々な高さの段付きティーが市販されているので、自分のクラブやスイングに合うものを見つけると良いでしょう。
段付きでない木製ティーなどを使いたい場合は、自分なりの工夫で高さを揃えることができます。
- 指で高さを測る: ティーを指で挟み、地面に挿す深さを決める方法です。例えば、人差し指の第一関節まで挿す、など自分なりのルールを決めます。
- ティーに印をつける: 油性のマジックペンなどで、地面に挿す深さの目印をティーに付けておくのも非常に有効な方法です。
- クラブヘッドを基準にする: ティーを挿した後、ドライバーのヘッドを横に置いて高さを確認する癖をつけるのも良いでしょう。「ボールがヘッドから半分出る」という基準を毎回視覚的に確認できます。
これらの方法を実践し、「いつも通り」の高さを体に覚えさせることが大切です。
練習場で試したい高さのチェック方法
自分に最適なティーの高さを見つけるには、練習場で実際に打ち比べてみることが不可欠です。
まずは、基本となる「ドライバーのヘッドからボールが半分出る高さ」で10球ほど打ってみましょう。その時のボールの弾道の高さ、飛距離、曲がり具合をよく観察します。
次に、そこから少しずつ高さを変えて打ち比べてみます。例えば、5mm高くした場合、5mm低くした場合で、それぞれ10球ずつ打ち、弾道がどう変化するかを確認します。
- 高くした場合: ボールが上がりやすくなったか?捕まりが良くなりスライスが減ったか?それともテンプラやフックが出やすくなったか?
- 低くした場合: 弾道が低く強くなったか?方向性が安定したか?それともボールが上がらず飛距離が落ちたり、スライスが強まったりしたか?
練習場の多くは、高さが固定されたゴムティーを使用しています。 自分の使いたい高さと違う場合もありますが、そのゴムティーの上に自分のティーを乗せて高さを調整するなどの工夫も可能です。可能であれば、ティーアップの高さを自由に調整できる練習場を選ぶと、より効果的な練習ができます。
この試行錯誤を繰り返すことで、最も心地よく振れて、かつ結果の良いボールが出る高さが見つかるはずです。
コースで役立つ状況別の高さ調整術
自分の基準となるティーの高さが見つかったら、さらに一歩進んで、コースの状況に応じて高さを微調整する応用テクニックにも挑戦してみましょう。
- フォロー(追い風)の時: ティーを少し高めに設定し、高弾道のボールを打つことで、風に乗せて飛距離を稼ぐことができます。
- アゲインスト(向かい風)の時: ティーを少し低めに設定し、弾道を抑えたボールを打つことで、風の影響を減らし、飛距離のロスを最小限に抑えます。
- 右にOBや池がある(スライスさせたくない)時: ティーを少し高めにすると、ボールが捕まりやすくなり、スライスを防ぐ効果が期待できます。
- 左にOBや池がある(フックさせたくない)時: ティーを少し低めにすると、ボールの捕まりすぎを抑え、左へのミスを軽減できる可能性があります。
これらの調整は、あくまで自分の基準の高さが確立されてからの応用編です。初心者のうちは、まず基準の高さを守り、安定したショットを打つことを最優先しましょう。ゴルフに慣れてきたら、このような戦略的な高さ調整にもチャレンジしてみてください。
まとめ:ゴルフティーの高さをマスターしてスコアアップを目指そう

この記事では、ゴルフ初心者の方が知っておくべきティーの高さについて、基本的な考え方からクラブ別の目安、ショットへの影響、そして自分に合った高さの見つけ方までを解説しました。
ティーの高さは、決して「なんとなく」で決めて良いものではなく、スコアを左右する非常に重要な要素です。
本記事のポイント
- ティーの高さは飛距離と方向性に大きく影響する。
- まずは「ドライバーでボールがヘッドから半分出る高さ」を基本の目安として覚える。
- フェアウェイウッドやアイアンでは、ごくわずかに浮かせる程度に低くセットする。
- ティーが高いとボールは捕まりやすく、低いと方向性が安定しやすい傾向がある。
- 段付きティーを使ったり、ティーに印をつけたりすることで、毎回同じ高さにセットしやすくなる。
- 練習場で様々な高さを試し、自分にとって最も安定して飛距離の出る高さを見つけることが大切。
自分に合ったティーの高さを見つけ、それを常に一定に保つことができれば、ティーショットへの自信が深まり、ゴルフがもっと楽しくなるはずです。今日から早速、ティーの高さを意識して練習に取り組んでみましょう。



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